鞍手町新庁舎

行政を、まちの中心へ。ZEB×ウェルネスで生まれ変わった新しい庁舎。

太陽光パネルの設置「屋根の上から支える、未来のエネルギー」:新庁舎は地域EMS(エネルギー・マネジメント・システム)のハブ。屋上で発電された電力は、中央公民館など周辺施設にも供給され、まち全体のレジリエンスを支えている。あえて“表”と“裏”を持たない設計で、どこからでもまちに開かれる庁舎

この地は、かつて森が広がる丘陵地であった。
複数の公共施設が周辺に点在するこの場所は、町の行政機能を集約する拠点として選定され、丁寧な造成とインフラ整備によって、新庁舎と道路、歩道橋が一体となる“まちの中心”が形成された。
逆台形の大屋根は、太陽光パネルの設置や日射遮蔽を意識した設計であり、機能と意匠が調和した庇として来訪者を迎えている。

鞍手町新庁舎は、2025年1月に開庁した、全国でも数少ないNealy ZEB+CASBEEウェルネスオフィスSランクの認証を同時に取得した先進的な庁舎だ。建物は町の中心地にあり、隣接する中央公民館、こども広場などと共に地域の生活拠点を形成している。

「まちの中枢」として再構築

旧庁舎の老朽化と、防災機能の不足。その課題をきっかけに「まちの中枢」として再構築された新庁舎は、2025年1月に開庁。役場、中央公民館、こども広場などがひとつの敷地に集まり、暮らしに寄り添う複合的な場が生まれた。
内装には木目調の素材が多く使われ、柔らかな雰囲気と視認性の高さが両立されているのも特徴のひとつ。災害時には非常用発電装置や備蓄倉庫を備え、日常から非常時まで地域を守る“まちの拠点”としての役割を担っている。

全国初、ZEB×ウェルネスの公共庁舎

全国初となるNealy ZEB+CASBEEウェルネスオフィスSランクを同時に取得。断熱性や自然光の取り入れ方に工夫を凝らし、エネルギー消費を抑えながらも、光や空気がやわらかく通う快適な空間を実現した、働く人にも、訪れる人にもやさしい建物だ。

大屋根がつなぐ、電力と安心

逆台形の屋根には160kWの太陽光パネル。庁舎の電力をまかない、余剰分は中央公民館などの周辺施設へ。建物内の配線は天井裏スペースで美しく束ねられ、スマートでメンテナンス性にも優れている。災害時には避難所である中央公民館に電力を融通する仕組み(地域EMS)を構築するなど、まちの防災拠点としての役割を担っている。

住民に開かれた“庁舎”

2階には、図書スペースや健康スタジオ、福祉事業者が運営するカフェが併設されており、執務室のすぐ隣に利用者がくつろげる空間が自然に広がる。その先にある大きな窓からは、こども広場や中央公民館が見渡せ、暮らしと行政がひとつの風景としてつながる。図書スペース「ブックライブラリにじいろ」では7つの「晴れる」をテーマに選書されたコーナーや町民へのアンケートを基に選書されたコーナーがあり、心を整える読書体験を提供している。

アトリウムは「光と風が通う、町民と職員の交差点」

1階〜2階をつなぐ中央吹き抜けの共用空間。上りやすい階段が高齢者にも優しい設計に。

太陽光設備「屋根の上から支える、未来のエネルギー」

新庁舎は地域EMSのハブ。屋上で発電された電力は、中央公民館など周辺施設にも供給され、まち全体のレジリエンスを支えている。

つながる空間

2階にある執務室とまどろむようなカフェ空間が自然につながる。開いた大きな窓越しにこども広場や中央公民館が見え、行政と暮らしが、ひとつの空間としてゆるやかにつながっている。

ブックライブラリにじいろ

7つの“晴れる”をテーマ(「笑って晴れる」「泣いて晴れる」など)に選書されたコーナーと町民が選書したコーナーを設置。図書スペースが単なる読書を超えた、温もりある「心の居場所」を提供。

木目調の室内とサイン

木目調であたたかみと視認性を両立した空間設計。
サインは、ふっくらくらてを表現し、ぷくっとした丸みと厚みがある。※「ふっくらくらて」とは鞍手町が掲げる独自ブランドスローガン(2017年に町民公募で誕生)

議場

自然光が降り注ぐ設計の明るい議場。対面式の配置で、傍聴席からは、議員側・行政側の両方の顔が確認できる。

執務室

天井には風を出さない放射冷暖房パネルを採用。照明も人感・自然光センサーで自動制御され、省エネと快適性が両立している。

イベント広場

こども広場側からみた庁舎・イベント広場。このスペースを活用して様々なイベントが開催される。

多目的ホール

可動間仕切りにより2部屋に区分可能な多目的ホールは健診や確定申告、イベント開催など、様々な用途で使用可能。

用語解説

  • ZEB(ゼブ)|ネット・ゼロ・エネルギー・ビル

    使うエネルギーを太陽光などでまかない、消費を実質ゼロ にする建物。

  • CASBEE(キャスビー)

    建築環境総合性能評価システム:建物の環境への配慮度 (省エネ・快適性など)を5段階で評価。Sランクは最高ランク。

  • ウェルネスオフィス評価(Wellness Of f ice)

    光・音・空気など、働く人の快適さや健康への配慮を評価。

  • EMS(イー・エム・エス)/エネルギー・マネジメント・システム

    電気の使用・発電を管理し、建物間で融通できるしくみ。

DATA(施設概要)

●施設名称/鞍手町新庁舎(2025年1月6日開庁) ●所在地/福岡県鞍手郡鞍手町大字小牧2080番地2 ●延床面積・構造規模/約5,392㎡、鉄骨造・地上3階 ●CM・設計・施工/CM:阪急コンストラクション・マネジメント株式会社 設計:株式会社佐藤総合計画 施工:戸田建設株式会社 ●環境・健康性能評価/Nearly ZEB(準ZEB)、CASBEEウェルネスオフィスSランク(79.0点取得)

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